THE LONELY CENTURY なぜ私たちは「孤独」なのか
自分の中で、ずっと抱えて生きている気がするのが「孤独」。
一人暮らしが長いから孤独なのかもしれないと思い込んでいるけれど、他人と一緒にいても急に虚無感みたいなものが襲ってくる時があるから、本当のところの正体は不明だ。
自分と重なるな。と思ったことがあったので、忘れないように書き記しておく。
THE LONELY CENTURY なぜ私たちは「孤独」なのか
コロナ禍もあって、どんどん加速していく孤独問題。
世界各国で、「孤立」や「孤独」は、立派な社会問題としてなりつつあるのかもしれない。
難しい本は読めないのだけれど、わりと読みやすかった方だと思う(隅々まで読んだ訳ではないので捉え方が違う部分はあるかもしれない)
孤独を感じている人がデータとして数値で表されているので、可視化されて明確にはなりやすい。
親しい友人が一人もいないなど、現代において心の不安を感じている人も多いはず。
今や、友達をレンタルするサービスがあったり、恋人や、あらゆる代行などもお金で買う時代。
(需要があるからこそ、そこにビジネスチャンスが生まれるのかもしれない。)
中でも、高齢者の孤立化が問題視されている。
配偶者が他界したり、年金暮らしで経済的に不安だったり、子どもも滅多に顔を出さなかったり。
中には孤独が故に犯罪を犯して刑務所生活を積極的に選んでいる人もいるらしいから驚きだ。
刑務所という居場所には、犯罪を犯してまで「自宅では得られないコミュニティ」がある。
私も孤独なのでよく分かるけれど、確かに人間らしく生きていくためには、属するコミュニティが必要だな。と切実に思う。
事実、いつも周囲に人がいる環境だと、孤独を感じにくい。
受刑者にとって、話し相手がいるオアシスだとまで語っている。
それほど事態は深刻化している。
ちなみに、日本はこの20年で65歳以上による犯罪が4倍も増えたらしい。
背景としてはスマホの普及、一人暮らしの増加によるコミュニケーションの衰退とも言える。
問題は、高齢者たちだけではない。
私たち若者にとっても、孤独を感じる瞬間は増えている。
本のデータによると、英国ではミレニアル世代(1980~96年生まれ)の22%が友達が一人もいないとしている。
さらに18~34歳の約60%と10~15歳の50%近くが時々、あるいは、しばしば孤独を感じているらしい。
こうした行き場のない気持ちを抱えながら生きているのは、自分だけではないと知るだけでも、少し安心する。
印象に残っているのは、孤独はメンタルヘルスの危機だけではなく、身体的な健康にも危機をもたらす。
研究によると、孤独は運動不足よりも身体に悪い。
という一文は、私にとって衝撃的だった。
過去に太った経験により、日頃から運動しているつもりでも、それ以上に悪なのが孤独だっただなんて。
その中でも首がもげそうなほど納得したのは、グループで運度するとエンドルフィン(幸せホルモン)が分泌されることによって、落ち着きを得ることができるらしい。
私は、やっぱり一人では頑張れないよ…。
自分が孤独であることを認めるのは非常に難しい。
英国では職場で孤独を感じていても、1/3は誰にも打ち明けないらしい。
私だって、リアルでは他人に言えないことがあるからこそブログを通じてこうして文章に書き起こしているところがある。
ただ、孤独の定義って難しくて、一人ぼっちでいてもまったく寂しくない場合だってあるし、多くの人に囲まれていても、孤独を感じることだってある。
ひとつの指標として、以下の表で43点以上の人は孤独だと判定されるらしい。
疑う余地もなく、43点以上だった。
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なんかあまり深く考え過ぎても答えなんて出ないのかもしれないけれど、考えてしまうんですよね、性分的に。
私が思うに、心の拠り所がないからなのかもしれない。
精神的に不安なんだよ。
人とのつながりを感じるために、小さなことから始めていくのがいいのかもしれない。
例えば、買い物へ行った時に店員さんにお礼を言うとか、人とすれ違ったら自分から挨拶するとか。
些細なことかもしれないけれど、少しずつ積み重ねていくことで、世界は変わるのかもしれない。
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